『全人』2013年2月号 No.769より
昨年10月に完成したLED農園Sci Tech Farmで生産されたレタスが、ついに2月から販売開始! 巻頭では、LED光源での水耕栽培とはどのようなものか、野菜生産のしくみを農学部の渡邊博之教授にインタビューし、さらに、本格スタートする西松建設と玉川大学の産学連携事業の現在と未来を取材しました。昨年末にオープンし、このレタスを使用したサラダバーもある新食堂KEYAKIについても紹介します。
恒例の玉川大学第九演奏会は、カラーの写真と報告記事を掲載。研究エッセイは「観光の現場力」と題し、高千穂安長ゼミの実践を報告しています。また、連載「教育連携@K-12」では3年生の幼稚部への読み聞かせの活動をルポ。学園ニュースは「玉川大学グローバルCOEプログラム公開シンポジウム」をレポートしました。

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植物の光反応の研究と、LEDパネルの開発に取り組む渡邊博之教授。Sci Tech Farmの栽培室前にて
FSTラボでは、葉菜類、果菜類のほか、根菜類、薬草、ハーブ、遺伝子組み換え植物などをLEDと液体肥料で水耕栽培し、条件をさまざまに変えながら成長速度や品質・栄養価を分析していきます。
この研究により、高品質で安心・安全、かつ採算が取れる栽培方法は何かを検討します。また、成長速度だけでなく、薬草であれば薬効成分を高める方法、ハーブならば香り成分を増やす育成法について追究しています。すでにレタスでは、露地栽培より抗酸化力が2.6倍高い作物の育成に成功しています。また作物の風味や食感についても、赤色光と青色光のバランスを調整することで、高品質を保つことができています。「光の野菜と新食堂~渡邊博之教授インタビュー」 p4
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読み聞かせを行う3年雪組の児童と、お話を聞きながら食い入るように絵本を見つめるこあら組の園児たち
雪組の児童たちは、率先してどうしたら聞き手が静かに目を輝かせて聞いてくれるのか、どういう本が喜ばれるのか、どのように話せば物語の中に入り込んでくれるのか、といった課題を共有し、気がついたことはお互いに報告し合い、自主的に読み聞かせの練習をはじめたり、児童間で悩みを相談し合ったりするようになりました。(略)
2年目をむかえた今年度からは、絵本を創作したり、椅子を舞台に見立てて指人形で劇をしたり、読み聞かせの前に手遊びや手品などを取り入れたりと、園児を楽しませるための新しい取り組みに積極的に挑戦しています。 「1年間を通して、子どもたちも私も本当に多くのことを学びました。言葉にすると硬く感じられますが、この取り組みは、まさに道徳教育そのもの。読み聞かせを通じて人間同士のふれあいが生まれ、やる気が自然な形で育まれたと思います」(雪組・高橋慎一教諭)「教育連携@K12 幼稚部×3年生」 p14
目次
- Sci Tech Farm TN Produceスタート!
光の野菜と新食堂 - 玉川大学 第九演奏会・大学音楽祭
- 学園ニュース
[大学]玉川大学グローバルCOEプログラム公開シンポジウム開催 - 教育連携@K-12 8
幼稚部×3年生 読み手と聞き手、双方の学びを育む「読み聞かせ」 - 今に生きる教育12信条 9
学的根拠に立てる教育…藤樫大二郎 - 学びの時間 19
リベラルアーツ学部リベラルアーツ学科 永井悦子研究室 - なるほど! 英語 10
ピーター・バラカン
pleaseをつけるだけじゃ、ダメ? ものを頼むときの自然な表現 - 玉川の丘めぐり 30
とても美人の観音様です「聖観音像」…白柳弘幸 - Book Review 99
『子どもたちのアフリカ』…中嶋真美 - 生涯学べ 19
地域を活気づけるスペースに──ギャラリー「ソフィア麻布」主宰/亀山多恵子 - 学生コミュニティSUPLIの冒険 9
定期刊行誌『T-WAVE』創刊 - 研究エッセイ
観光の現場力
「まちづくり」をテーマとしたゼミ活動の取り組み…高千穂安長 - OUR JOB, OUR PRIDE 8 玉川を支え、守る職員たち
栗原理恵さん 教師教育リサーチセンター教職課程支援室 - Career Navigation '12
就活データ「『四季報』の読み方 ~基本編~」
+仕事インタビュー〈出版社 書籍編集〉 - 小児科ドクターの診療カルテから 19
長びくかぜの正体はアレルギー性鼻炎 - 同窓会インフォメーション
創立100周年にむけて新たな一歩を踏み出します - 学園日誌…小原芳明
- Photos of the Day│新食堂KEYAKI竣功披露
- 学園スケジュール│玉川大学・K-12のイベントと入試に関するご案内
- 表紙の風景│森閑の森 黒川愛美 【作】
- 教育博物館館蔵資料紹介 251│『華包』…菅野和郎
- TAMAGAWA HEADLINES 学園近況
- 玉川の仲間たち│サンシュユ…石川晶生