『全人』2013年5月号 No.772より
今月号から『全人』はオールカラーになってリニューアルしました。創刊から通巻772号。学園の歴史とともに歩んできた本誌は、創刊誌が今も刊行され続けている雑誌として日本で108番目に古い雑誌です。カラーになって、より読みやすく親しみやすくビジュアルを充実させ、大学と大学院、研究所、学園の教育活動を伝え、記録としての役割をも担って編集して参りますので、今後もよりいっそうのご愛読をお願いします。
リニューアルした『全人』の第1弾は、5月4~6日、玉川の丘を会場に行われたロボカップジャパンオープン2013東京の紹介。小原芳明学園長を囲んで、ロボット制作に打ち込む学生と生徒たちの座談会でのオープニングです。
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怡土:玉川をロボカップの会場にと考えたのはなぜなんですか?学長:これからは科学が一部のエリートのものであってはならないと考えているから。STEMの分野の教育に力を入れて、科学の裾野を広げる。そして多くの中から優れた人材が生まれるようにするのが、いまの日本の教育の使命だと思っている。競技参加者だけでなく見学者も多く来るよね。玉川でロボットの最新技術やおもしろさを目の当たりにして、小・中学生は興味関心を深める入り口に、高校生・大学生は戦略的な考えを形にするプロジェクトになればいいと思ったんだ。林: ロボットの最新技術を考えると結局、人間そのものの研究につながるというのもおもしろいです。矢澤:同じ素材を使っても発想が全然違ったり。人の作品を見るといろんな視点に気づきます。怡土:それに、ロボット制作の先にあるのが "人の役に立つこと"なのが、やっぱりいいなと思います。
ロボカップジャパンオープン2013東京 座談会「科学する心」 p4
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だけど、ずっと大好きで大切に温めてきたものは、つまりは自分をつくってきたものです。恥ずかしがらずに思いきって出してみる。それが自分らしさで、個性なんじゃないでしょうか。アポロシアターの舞台で、スーパーマリオの音楽を使ったり、アニメの動きをダンスに取り入れたのも、ただ「おかしいダンスを見せたい」というあざとい狙いからではなく、本当にアニメやゲームが大好きだったから。空手の動きやダンスの最後に礼を入れたのも、日本人としてそうしたかったんです。
ダンスの音楽や動きのひとつずつに、すべて自分がいままで生きてきたことを語る大切な意味を込めて、それがつながったとき、人を魅了する物語が生まれるんだと思います。「玉川の先輩を訪ねて61 上野隆博」 p28
目次
- [特集]ロボカップジャパンオープン2013東京 玉川で開催!
学長×工学部生×K-12生 座談会「科学する心」
自ら考えて動くロボットたちが競う!
創造性を育む玉川のロボット活動
ロボカップの歩みと、玉川の挑戦 - TAMAGAWA GAKUEN NEWS
- 第84回創立記念日 全学教職員の集い 理事長挨拶抄録
平成25年度にあたって…小原芳明 - 学びの時間 22
芸術学部ビジュアル・アーツ学科 林三雄研究室 - 生涯学べ 22
勝俣ゆき子 アートコーディネーター - K-12 学びの丘 1
玉川学園展の4 年生お手伝い係 - 玉川の先輩を訪ねて 61
ダンサー 上野隆博【文学部2004年卒業】 - キャリアナビゲーション '13
就活データ「外見での合否判定に賛成 ? 反対 ? 」
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- 教育博物館館蔵資料紹介 254 「賀茂真淵肖像画」…菅野和郎
- 玉川の仲間たち「ソテツ」…市川直子