『全人』2015年10月号 No.798より
2015年10月号 No.798
それぞれの一番打ち込みたいものに時間と情熱をつぎ込む玉川学園の自由研究。その伝統を継いでいるのがK-12のクラブ活動です。10月号では撮り下ろしの生き生きした写真とともに運動系19、文化系10の活動を紹介します。教室を飛び出し、学年を超えて、互いに学び合いながら目標に向かってがんばる児童・生徒たちの様子をご覧ください。アンケートをはじめ、クラブ活動への生徒たちのリアルな声も、たくさん掲載しました。
大学の研究室、通大での学び、キャリアセンターの取り組みなどをルポする連載も充実。66回を数えた「先輩を訪ねて」では、北海道で牧場を営む卒業生を取材しました。
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創立者である小原國芳先生の「バカになれ! 大バカになれ!」というメッセージがあります。肩書きやメダルやカップは結果でしかない。何の損得もなく夢中になってこそ、ものの本質や神髄が見えると説いた言葉だと、私は解釈しています。
時の流れの中で情報化社会は加速し、児童・生徒を取り巻く生活環境も変化しましたが、この創立者の言葉を具現化している若者たちは、今も玉川の丘に集っています。伝統とは不思議な力があって、その中に身を置いているうちに精神も自然に染まっていくものなのでしょうか。(略)
「余暇の善用」。夢中になっている児童・生徒にも、一緒に取り組む顧問にも、傍で見ている教師にも、クラブ活動の時間とは、育ち合い、高みをめざす時間なのだと思います。「育ち合う時間 K-12のクラブ活動」 川崎以久哉 p12
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オーストラリアで経験した酪農は、牛との接し方や年間を通じた自由な放牧など、いずれも動物の感情を尊重するアニマルウェルフェアの概念に沿ったもので、私はずっとオーストラリアに住んでいつか独立するつもりでした。ところが突然父が亡くなり、やむなく帰国。独立を視野に入れつつ企業が運営する牧場で経験を積みました。(略)
現在飼育する牛は7頭。彼女たちにとって快適な環境をつくることに最善を尽くしています。搾乳時は、衛生管理のために牛の乳頭や乳房を温水で丁寧に洗い、消毒した布で拭く。搾乳室は1頭終わるごとに水を流して清潔にする。搾乳後は飼料をやる。彼女たちは乾草を敷いた寝床で眠ってもいいし、外に出てもいい。牛舎内が暑ければ扇風機を回す。動物に不快な思いをさせないことを目指すアニマルウェルフェアの考えに従えば、自然とこんな扱い方になります。家庭で犬や猫を飼うのと同じで、酪農でも動物の感情を考えることは絶対条件だと思います。「玉川の先輩を訪ねて 佐竹秀樹」 p24
目次
- [特集]がんばるK-12クラブ活動
勝利のために学年を超えて高め合う
サッカー部
未完成でも自信を持てば、誰でも「舞台」で輝ける
英語劇部
試合は孤独な個人競技。でも、走り続ける仲間がいる
陸上部
思い切り踊れば、みんなが自然と笑顔になる
エアロビック部
練習も勉強もすべてはゲレンデで戦うために
スキー部
心の中の歌をあわせ、ハーモニーをつむぎだす
ハンドベル部
育ち合う時間 K-12のクラブ活動 …川﨑以久哉
玉川学園K-12クラブ活動一覧
故きを温ねて 27
「学園の山々、丘々にこだまする、あの太鼓の響が……」…白柳弘幸 - TAMAGAWA GAKUEN NEWS
- 学びの時間 47
文学部英語教育学科 松本博文研究室 - 生涯学べ 44
真野良一 熊本県水俣市立水俣第二小学校教諭 - 玉川の先輩を訪ねて 66
クリーマリー農夢 佐竹秀樹【農学部1980年卒業】 - 玉川発見伝 2
今もなお生涯学ぶ姿勢を示す小原記念館の階段 …モリナガ・ヨウ - 今月の一労作 23
eR@sers、世界大会で10位に - キャリアナビゲーション'15
就職情報サイトに【公開して欲しい情報】は?+
Event PICK UP!第2回就職ガイダンス+就活Tips Uターン就職 - 学園日誌…小原芳明
- Book Review 128 『震える牛』…大橋敬子
- 教育博物館館蔵資料紹介 280 「子供遊 角力」…宇野 慶
- 玉川の仲間たち 「ハチドリ」…浅田真一