『全人』2016年7/8月号 No.807より
2016年7/8月号 No.807
2020年には小中高校にデジタル教科書が導入予定、グローバルな高度情報化社会を迎えて教育はどう変わっていくのでしょうか? 7/8月号の特集は「ICT活用で広がる学び」。いつでもインターネットにつながり、パソコンなどのICT環境が充実する中、「使うこと」だけを目的とせず、より確実で効率のよい学びのためにICTを活用している玉川大学と玉川学園の先進的な事例を紹介します。ICT活用教育研究の第一人者、東北大学大学院の堀田龍也教授へのインタビューも掲載しています。
「玉川の先輩を訪ねて」は第68回。人と自然の融和を考えて屋外空間をデザイン、世界を舞台に活躍するランドスケープ・アーキテクトの福岡孝則氏に登場いただきました。
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2020年、新しい学習指導要領が実施予定ですが、「何を教えるか」に加え、「どう教えるか」も重視されています。
ICTは「先生が教えるための道具」。実物投影機なら教科書や資料集、子どもたちが今書いたノートもそのまま映せる。「みんなどこがわからない? ここか?」と教師と子どもが一緒に学びを共有できます。(略)デジタル教科書は、タブレット端末に教科書の内容を収めるものですが、画像や動画、音声が活用できるようになります。また、タブレットの録音や撮影機能を使えば、記録や発表も容易です。
つまり、ICT活用は学びのリソースと環境を豊かにする。一斉学習から調べ学習、グループ学習、発表へと、子どもたちが主体的に学び、知識を活用する力を育む機会を広げる。効率良く教えることで生まれる時間で、より体験的な授業が組み立てられる道具なのです。「ICT活用で教育の何が変わるのか?」堀田龍也 p8
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「仕事の場を世界に求めたい」と強く思い、最初にサンフランシスコの大規模事務所で3年間、造成・排水・実施設計まで実践で必要な知識と技術を学びました。次にシアトルの事務所で4年間、水の魅力を引き出すやり方を徹底的に教わり、ビル・ゲイツ邸の庭やレンゾ・ピアノ設計のシカゴ美術館のコートヤードなどを担当。さらにドイツの最南端、ボーデン湖畔の町を基点に世界中でプロジェクトを展開する事務所に移り、水に特化した環境デザインに携わりました。
12年間の海外生活、7カ国15都市のプロジェクトで仕事をしてきて、ひとつだけ言えることは、用意された自分のための場所なんかないということ。興味に対して誠実に学んでいるか、自分に求められているものは何か。これを考え続けていれば、困難はあっても道の先に自ずと進むべき光が見えてくるのです。水が動くと風景も人も動くように。「玉川の先輩を訪ねて68 福岡孝則」 p24
目次
- [特集]ICT活用で広がる学び
学生・生徒をとりまく玉川のICT環境
大学生・K-12の1日
interview
ICT活用で教育の何が変わるのか? 堀田龍也
ICTを活用する授業
工学部「コストマネジメント」
芸術学部「海外特殊研究」
K-12「情報科」
データで見る玉川大学のICT活用
故きを温ねて 36
「よりよい教育をするための武器として機械を活用するのです」…白柳弘幸 - TAMAGAWA GAKUEN NEWS
- 玉川のアクティブ・ラーニング 2
高学年国語科 小林香奈子 教諭の授業 - 玉川の先輩を訪ねて 68
ランドスケープ・アーキテクト/Fd Landscape主宰 福岡孝則【高等部1993年卒業】 - 玉川玉手箱 7
祖父と父、あるいは音楽家の遺伝子…富永順一 - 今月の一労作 32
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