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現場経験を通して学ぶことの大切さ。芸術学部の学生が、ELF Study Hall 2015の空間演出に携わりました。

2016.03.18

いよいよ2016年4月より本格的に利用開始となるELF Study Hall 2015。大学5号館を改修し、玉川大学の英語教育の基盤であるELF(English as a Lingua Franca)を実践する場として、学生たちの学びを支えていきます。その校舎の2階に設置されるELFセンターの空間演出の依頼が芸術学部の学生にあったのが昨年8月のこと。中島千絵准教授が担当する「情報デザイン:C」を履修するビジュアル・アーツ学科の3年生が、ELFセンター長や施工業者の方に向けてプレゼンテーションを実施。最終的に一つの班のデザイン案が採用され、他の二班のデザイン案もセンター内のさまざまな意匠に活かされることになりました。

2階の空間演出に採用されたのは、土屋恵さんの班のアイデアです。そのデザインコンセプトは、ELFセンターが「世界への玄関口」というイメージから飛行機をモチーフにし、その周囲に5色の渦が広がっていくというもの。渦の中には世界各地を連想させるような建築物などのイラストが配されています。自分たちのデザイン案が採用されたと聞いたときには「実際に使用されることになって、少し不安になりました」と土屋さん。プレゼンテーションまではパソコン上でデザインを検討していたそうですが、プロジェクターで原寸大に投影してみたところ、それぞれのモチーフが想像以上の大きさになってしまったそうで、「モチーフの数を増やすことで、それぞれの大きさやバランスを調整していきました」とのこと。中島准教授のアドバイスを受けながら色調を統一するなど、細かな部分まで詰めていったそうです。

また西脇彩乃さんの班のデザイン案は、2階エントランス部分の柱、3階ガラス面や柱に採用されました。エントランスにある柱には「こんにちは」と「さようなら」というフレーズが、世界のさまざまな言語で散りばめられています。3階のデザインは、自分と世界とのつながりをマインドマップをイメージするピクトグラムで表現しました。「自分たちが卒業した後もずっと残るデザインなので、長く親しまれるようなシンプルなデザインをめざした」という西脇さん。こちらも実物大に投影して確認しながら、メンバー同士で話し合って進めたそうです。

「プレゼンテーションまでは授業の課題でしたが、採用されたあとの制作活動は授業時間外の活動。さまざまな要望を聞いて修正をしていかなければならず、むしろ採用後のほうが大変なのですが、学生たちは頑張ってくれたと思います」と中島准教授。「特に、学生たちが悩んだバランス感や色調の統一などは、授業で説明しただけでなかなか修得できるものではありません。実際に制作して、他者の意見を聞いて、手を動かすことで身につくもの。制作の終盤では『この部分のバランスがおかしくない?』と言っただけで『そうですね』と理解してくれるようになりました。そのことからも、こうした現場を体験することの重要性は感じますね」。

2月には、実際に現場を視察して、自分たちのデザインの施工過程を目の当たりにした学生たち。「行ってみたくなるようなデザインをめざしたので、これから多くの学生が気軽に立ち寄ってくれるようになるとうれしい(土屋さん)」、「現場を見ることができてとても感動しました。自分たちのデザインが選ばれたことを、改めてうれしく思いました(西脇さん)」。アクティブ・ラーニング・ゾーンの折り上げ天井や衝突防止アートなどにも、土屋さん、西脇さんの班以外の学生たちのデザイン案が採用されています。

「芸術学部では、一昨年も朔風館のガラス面の衝突防止サインなどを学生がデザインする機会がありました。小原学長からも『果敢にチャレンジしてほしいから、学生に任せたい』と言われており、とてもいい学修の機会をいただいていると思います」と中島准教授。学外からもデザインの依頼が届いているそうで、今後も学生が現場で学ぶ機会がありそうです。
間もなく多くの学生が、語学を学ぶために訪れるようになるELF Study Hall 2015。彼女たちのデザインはもちろん、従来の教育施設とは一線を画す、斬新なデザインが学内外から注目を集めています。

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