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日本からは4名参加という狭き門。農学部4年生が米国国務省主催のスカラシップ・プログラムに選ばれました。

2018.05.01

各国で選抜された代表学生を招き、米国務省が主催するSUSIプログラム

2017年度のTamagawa Global Leadership Fellowsで最優秀賞に選ばれた、農学部生物環境システム学科4年生の眞木凌さん。一般社団法人全国学生連携機構(JASCA)主催のユーラシア ユースサミット(EurAsia Youth Summit)や国連主催の第8回 国際学生リーダーシップ・シンポジウム@国連 (8th University Scholars Leadership Symposium at United Nations)への参加など、さまざまな活動に取り組んできましたが、4年生となった本年度、アメリカ国務省主催の「Study of the U.S. Institute for Student Leaders on Global Environmental Issues(SUSIプログラム)」に、日本の学生代表として参加することになりました。
このプログラムはアメリカ国務省がブラジル、中国、インド、日本、ロシアの大学生を対象に実施する環境問題をテーマにしたSUSIプログラムで、6月末〜8月の5週間の間モンタナ州ミズーラにあるモンタナ大学にて実施されます。各国のアメリカ大使館が行う書類審査及び面接を経た後、最終的にアメリカ国務省の最終審査によって選抜されます。日本からは、最終的に眞木さんを含めて4名の学生が選ばれました。

現在、このプログラムに向けて環境問題を中心に英語による議論やプレゼンの特訓(次回は「TAMAGO道場」として5月1日に在校生にも公開されます)真っ最中の眞木さん。大きなチャレンジに挑む眞木さんのために学部を超えて先生方が連携し、指導をしてくださっています。今回は、眞木さんに推薦状を書いた国際教育センター長代理の大谷千恵准教授(教育学部)と農学部の国際推進委員の三村真紀子准教授からお話を伺いました。

先生の指導やこれまでの経験。すべてが結実し今回の結果に

教員になることを目指して玉川大学に入学した眞木さん。けれども学修を進めるうちに発展途上国の農業について考えるようになったそうです。2年次には学部の海外留学(カナダ)に参加し、3年次にはカンボジアでの学校菜園に関わるボランティアの他、ベラルーシで行われたユーラシア ユースサミットやタイで開催された「第8回 国際学生リーダーシップ・シンポジウム@国連」にも選ばれて参加しました。これらの経験を通して、世界の現実や国を越えて取り組まなくてはならない課題について積極的に学んできました。「そうした活動を評価していただき、Tamagawa Global Leadership Fellowsにも選ばれたのですが、同じ頃に大谷先生から今回のお話を伺い、ぜひ挑戦してみたいと思いました。250ワードでのエッセイ作成やSKYPEまたは電話による英語での面接など選考方法もレベルの高いものでした。けれども何度も書き直しをし、最終的にはとてもいい内容のものができたと思います」。これまでをそう振り返ると同時に、眞木さんは今、国務省のSUSIプログラムに向けて着々と準備を進めています。「現在はプレゼンテーションやディスカッションのトレーニングを、月一回のペースで大谷先生にトレーニングしていただいています。また毎日英語のニュースに目を通したり、シンポジウムで知り合った海外の学生と、ネットで交流するなどしています。セミナーでは同世代が相手とはいえ、英語でディスカッションするとなると、高度な英語力が求められますが、これまでの活動を通して、必死で食らいつけば何とかついていけるのではないかと考えられるようになりました」と眞木さんはトライアンドエラーを繰り返しながら自信を深めています。
将来は、樹木を育成しながらその中で農作物を栽培するアグロフォレストリーという農法を、熱帯地域に住む小規模農家を支援するために広めたいと考えているとのことで、そのために大学院への進学も考えているそうです。それも今回の国務省SUSIプログラムを通して新たな刺激を得ることで、目標が軌道修正されるかもしれません。これから眞木さんが何を感じて何を目指すのか。追ってみたいと思いました。

努力を怠らない姿勢から生まれた、眞木さんのキャリア

そんな眞木さんを先生たちはどのように見ているのでしょうか。

眞木さんが学ぶ農学部で国際教育を推進している三村先生は「農学部生の中にも留学などに意欲を燃やす学生は少なくありません。ただ、彼のように行動力を伴う学生はそう多くありません。眞木さんが積み上げてきた実績、そして今回の国務省SUSIプログラムへの挑戦をたくさんの学生に知ってもらいたいです」と、情報発信の重要性について語ってくれました。

また国際教育センターのセンター長代理の大谷先生は「眞木さんは明るいし勤勉なので、順風満帆にキャリアを伸ばしているようなイメージを持つ人もいるかもしれません。けれども話を聞くと大学受験では浪人も経験しているし、英語力も頭抜けて良かったわけでもない。TOEICのスコアも4ヶ月の海外留学を経ても20点しか上がらずに悔しい思いも経験しています。でもそこで踏ん張り、スコアの停滞と向き合って努力したことで200点近くアップさせたのです」と、眞木さんの学ぶ姿勢を高く評価します。この日も眞木さんと大谷先生はマンツーマンでディスカッションのトレーニングを実施。英語での細かな言い回しや聞く側の興味を惹き付ける方法など、細かな箇所まで大谷先生からチェックが入りますが、眞木さんも必死に食らいく姿が印象的でした。

「次のレッスンにはTAMAGOスタッフをはじめ、興味ある学生にオブザーバーとして参加してもらい、より緊張感のある状況でプレゼンテーションをしてもらいたい」と、さらに高いハードルを設定する大谷先生。「公開するのは、眞木さんの英語でのディスカッションスキルやプレゼンテーションスキルを上げるためだけではありません。眞木さんが特別なのではなく、努力を重ねることで自ら挑戦するチャンスをつかんだということを知って、同じような気概をもった学生を増やしていきたいからです。」と続けます。そういった学生が増えていくよう、国際教育センターでは実験的に眞木さんのトレーニングを“TAMAGO道場”として在校生もオブザーバーとして参加できるように公開します。眞木さんを通して多くの在校生が刺激されることを期待しています。

これまで英語力向上や海外留学といったニーズは、国際関係や語学など、限られた学問分野を学ぶ学生が中心でした。けれども近年は眞木さんのように、あらゆる学部の学生が、自身のキャリアを実現させるために海外を目指す学生が増えています。玉川大学ではこうした状況を踏まえ、これまで以上に国際教育の側面から学生たちの学びやキャリアをサポートしていきます。また眞木さんの国務省SUSIプログラムでの活動内容についても、引き続きお伝えしていきたいと思います。

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