【追記】ドレクセル大学での研修に教育学部生が参加:頑張った成果が次のチャンスに。

2020.08.06

2月17日(月)から28日(金)の約2週間の日程で、教育学部の学生がドレクセル大学(アメリカ・フィラデルフィア)での研修に参加。新型コロナウィルス感染症による外出自粛要請が出る前ではありましたが、学生の安全を確保した上での海外研修となりました。

ドレクセル大学と玉川大学との関係は、アメリカ、ペンシルバニア州、フィラデルフィアで開催された桜祭りに芸術学部の学生が参加したことからスタート。2012年から毎年、交互に米国と日本で日米共同授業を芸術学部が実施しています。 そのような芸術学部での取り組みが発展して、ドレクセル大学と玉川大学とで大学間協定を締結し、今回の教員を目指す学生のための研修プログラムに至りました。STEM教育に加えて1891年の創立当初から芸術教育にも力を入れるなど、ドレクセル大学の教育内容には玉川大学との共通点も少なくありません。
今回の研修は、児童英語に特化した正規授業と教育視察を盛り込んだプログラムです。US科目国際教育研究(教育フィールド演習)として、教職課程を履修している全学部の学生を対象としたところ、今回は教育学部の1年生(参加時)6名が参加。

ドレクセル大学での研修では、正規授業にも出席した学生たち。2日目くらいまでは耳が英語に慣れておらず、事前に予習をしてもなかなか授業に参加することができずにいました。それでも現地の学生たちが臆せず発言する様子に発奮し、徐々に前向きな姿勢が見られるように。他の留学生との英語クラスでは、英語力に差があったので、はじめは「プレゼンはしなくてもよい」と先生に言われて安心していた学生達ですが、予習・復習を一生懸命して取り組むうちに、「プレゼンさせてもらえないのは悔しい!」と、学べるチャンスは自分で掴まないといけないことも学びました。そして、しっかり予習・復習することで、積極的に授業に参加できるようになり、他の留学生と同じように課題やプレゼンテーションも課されるようになりました。

「Classroom Discourse」という授業では、担当の先生が無理にプレゼンテーションをしなくてもいいと言ってくださいましたが、玉川大学の学生全員が一人ずつ模擬授業を実践。この様子にはドレクセル大学の先生方も驚き、「当初の受動的な姿勢からここまで積極的に、しかもベストを尽くして準備をしてくるようになったのは素晴らしい」と、彼らの変化を褒めてくださいました。そして最終日には全員がCertificate(修了証)を授与。努力の結果が評価されたこともあり、喜びのあまり涙ぐむ学生もいました。

また、教室での授業以外にも現地の小学生(Powel Elementary School)との交流も企画されていました。当初は実際に小学校を訪問する予定でしたが、新型コロナウィルス感染症対策のためビデオ通話システムを使ってのオンライン授業参観となりました。当日、学校側の音声が出ないというハプニングがありましたが、学生達は臨機応変にジェスチャーや折り紙を実演しながら、折り紙ワークショップを行いました。

Skype による現地小学校の授業見学
Skype による現地小学生への折り紙ワークショップ
Skype による現地小学生への折り紙ワークショップ
交流した小学校の先生と子ども宛に手作りカードを用意

このワークショップをドレクセル大学で開講している日本語の授業でもやってほしいと依頼があり、1つのクラスでやってみると大好評。他のクラスからもお声がかかり、最終的には4つのクラスからオファーを受けるほどでした。前述したように、アメリカでは「いいね!」となると、次のチャンスに繋がっていくのです。毎日の予習・復習で相当大変なスケジュールでしたが、「やります!」とチームで連携してがんばってました。

日本語授業で折り紙ワークショップ(合計4回プレゼン)

この他にもドレクセル大学に隣接し、玉川大学の提携校でもあるアイビーリーグの名門、ペンシルバニア大学でのキャンパスツアーやワシントンD.C.への日帰り旅行などもあり、充実した研修期間となりました。また、うれしいサプライズとしては、玉川大学での共同授業に参加したドレクセル大学の学生が、玉川の校章をつけて交流会に参加してくれたり、芸術学部の玉川太鼓&舞踊チームが訪問したビラノバ大学からもオファーをいただいてランチパーティが開かれたりと、玉川大学のこれまでの交流実績が今回の研修旅行をより良いものにしてくれました。ビラノバ大学では、ビラノバ大学の学生が企画したアクティビティで楽しく交流することができました。嬉しいことは、ビラノバ大学で日本語を教えている先生のお1人、高橋恵先生は玉川大学教育学部の卒業生であることです。

ビラノバ大学訪問(日本語授業および Intercultural Education を履修している学生が集まりました)
ペンシルバニア大学学生によるキャンパス・ツアー
ドレクセル大学の留学生とのワシントンD.C.日帰り旅行

参加した学生たちも、口々に研修の成果を語ります。
「当初は英語の授業について行けませんでしたが、予習復習をしっかりと行い、授業一つひとつを大切にして学ぼうと努力した結果、以前より理解ができるようになりました。また自分の意見をもち、ちゃんとした文章でなくても相手に伝えようと話すことや、相手の意見にも反応を示すことで話し合いに加わることができ、議論も活発になるものだと感じました(佐野美海さん)」。
「今回の研修でアメリカ以外のさまざまな国の留学生とも接することができ、多様な価値観や考え方があることを知りました。これは日本で学んでいてはなかなか経験できないことであり、多くの人と積極的にコミュニケーションを取ったからこそ感じられたことです。彼らの宗教や習慣について聞いたり話したりしたことは、今でも印象に残っています(草柳彩花さん)」。
「授業で先生の話を理解しようと、言葉だけでなく表情を注視したり話の流れを読むことに気を配ったら、徐々に理解できるように。そしてこれは英語だけでなく日本語の講義を聞く際も有効なのだと、帰国してから気づきました。こうしたことも、研修に参加したからこそ分かったことだと思います(小宮山美帆さん)」。
「この研修に向けて、ELFのチューター制度で英語を学ぶなど準備をしてきました。そうした努力もあり研修では現地の学生とコミュニケーションを取ることができましたが、だからこそ、もっと英語を勉強したいと強く感じています。また自分が教員になった際には、アメリカのように自由に意見の言える雰囲気を作りたいとも感じました(竹下美里さん)」。
「英語の上達のためには、ただ聞いているのではなく自分から積極的に話しかけることが大事。そうすると相手はこちらが伝えたいことを理解してくれるし、何より相手との間にある壁が壊れ、より簡単に話すことができます。この経験を通して頭の中で考えるだけでなく、自分から積極的に行動を起こすことが重要なのだと気づきました(小林彩乃さん)」。
「知り合った学生とは今でも連絡を取り合っており、彼がいつか日本に来た際は案内をすると約束しました。研修を終えて感じるのは、視野が広がったということ。自分の知らない世界や価値観に触れたことは、これからの学生生活だけでなく、社会に出てからも大いに役立つのではないでしょうか(伊藤一哉さん)」。

引率を担当した教育学部の大谷千恵教授は、「約2週間と短い期間ではありましたが、学生たちは大いに学び、学習態度や意欲が大きく変化したことが見て取れました」と語ってくれました。自主的に勉強会を開いて毎晩遅くまで勉強していた学生たちから、夜遅くまで相談を受けることも多々あったそうです。学生たちのそうした熱心な姿勢が、彼らを大きく成長させたことでしょう。教職課程を履修する教育学部の学生は授業も多くなかなか留学も難しいですが、そんな中でも時間を作って果敢に研修に挑戦したからこそ、確かな成果を得られたのではないでしょうか。

今回の研修がさまざまな形で新たな交流を生み出しています!

TOPIC1ドレクセル大学とのオンライン共同授業を5月21日(木)9:00~9:50開催

2月に行った研修から継続した国際交流が展開できないかとドレクセル大学・玉川大学双方が検討し、「共同授業 Global Classroom」を実施しました。せっかくの機会なので、国際教育センターのTAMAGOイベントとして、TAMAGOスタッフにも声をかけ、学部を超えて興味ある学生が参加できるようにしました。内容は、「貧困とホームレス」をテーマにした日本語でのディスカッションです。ドレクセル大学からは、日本語授業を履修している13名の学生が参加します。

当日、玉川大学からは、学部・学年を越えて26人が参加。ドレクセルの学生が用意した発表資料と以下の質問について事前学習した上で、わかりやすい「やさしい日本語」を意識して話しました。

• どんな所でホームレスの人を見かけますか。
• ホームレスの人を見かけたら、どんなことをしますか。(ただ通り過ぎる、話しかける、助ける、など)
• 日本でホームレスになる要因は何ですか。
• 日本のホームレスの人は、他の国のホームレスの人と比べて、違うところがあると思いますか。

ディスカッションは、3-4人ずつ、12のグループに別れます。「Food stamp(日本で言うパン券・生活保護)」「子ども食堂」「ネットカフェ難民」「One Step Away(フィラデルフィアのホームレス新聞)」「ホームレス・ワールドカップ(サッカー)」など、様々な切り口で貧困とホームレスについてディスカッションし、学び合いました。ディスカッション後の発表では、日米のホームレスの違いやホームレスに対する人々の態度に触れながら、まずは知ることの大切さについて確認し合いました。

参加した玉川大学の学生からは、「コミュニケーションとして意思疎通可能なやさしい日本語とは何かと改めて考えることができた」、「ひとつのテーマを語る際、所属学部やバックグラウンドの違いからさまざまな切り口があることに気づかされた」「海外の学生が日本語を勉強してくれてうれしい」「自分が普段使っている日本語がいかに省略されていたり、適当かを思い知らされました」など感想が寄せられました。なかには、「日本語教員の資格を取得を検討していたが、この交流会でより強い思いに変わった」と心境の変化が出た学生も。さらには「このような機会をまた持ちたい」という意見やオンライン交流会の改善点なども提案してくれた学生もいて、それぞれの学生に豊かな学びがあった貴重な機会でした。

今回は、芸術学部メディアデザイン学科の竹田千春さん(4年)が素敵なポスターを制作してくれたこともあり、玉川でキャンセル待ちが14人も出るほどの人気イベントとなりました。ドレクセル大学側も非常に喜び、両大学の学生がカジュアルに交流できる「オンラインCoffee Hour」をキャンセル待ちになった玉川の学生のために計画しています。国際教育や国際交流も、1つ1つの「いいね!」が次に繋がっていきます。

今後のドレクセル大学との共同授業や交流に興味のある玉川大学の学生は、ぜひTAMAGOスタッフに登録してください。

TOPIC2 Powel Elementary Schoolからオファー教育学部の学生が日本の小学校についてオンラインプレゼンを実施

オンラインで折り紙ワークショップをしたPowel Elementary Schoolから、「日本について学習しているので、ぜひ、学生にプレゼンしてもらいたい!」とオファーをいただきました。そこで、日本の小学生についてのパワポを用意して、5月8日(金)の23:00-0:20(現地時間 10:00-11:20)に学生がプレゼンしました。
メンバーはドレクセル大学研修に参加した教育学部の学生3名に、興味があると申し出た教育学部生3名の6名です。学生たちは、1日のタイムスケジュールやランドセルのこと、授業の種類、給食、子ども達で掃除をすること、放課後の過ごし方など、日本の小学生の日常生活を紹介しました。子ども達が飽きないようにクイズ形式にしたり、「日本の学校には給食があるけど、Powel Elementary Schoolの子どもはお昼はお弁当?」と質問しながら、日本の小学生の日常を楽しく伝えることができました。最後に、古くからの遊びの一つである「福笑い」を紹介。Powel Elementary Schoolの子供たちもとても興味を持ってくれました。
子供達からの質問が多く、予定していた時間よりも30分以上オーバーするほど好評でした。コーディネートした大谷教授は「スクリーン越しにはなりますが、子ども達の顔を近くで見ながらコミュニケーションできたので、良い国際交流ができたと思います。」と語っています。

TOPIC3 ビラノバ大学との交流授業

研修中に交流したビラノバ大学との関係も、帰国後のオンライン交流を通してさらに発展しています。6月19日(金)の日本時間22:00-23:00(現地時間09:00-10:00)にオンライン交流会を実施。ビラノバ大学側は日本語授業を履修しているアメリカ人学生5名、玉川大学側はTAMAGOスタッフの希望者5名が参加しました。両大学の学生が交互に、自己紹介(2分以内)をやさしい日本語でしました。日本語初級レベルの学生も多いので、日本語で自己紹介をしていくこともビラノバ大学の学生にとっては大変なことです。事前に日本語チェックをして、話す練習をして準備しました。玉川の学生も、日本語と英語で自己紹介のパワポを用意し、日本語も「やさしい日本語」でゆっくり話すことを心がけました。「交流する」ことを目的としているので、相手に合わせて、やさしい日本語・英語を使うことを大切にコミュニケーションし、相手の立場で言葉を使い分けることも国際交流で大切なことも学びました。

両大学の学生達にとって非常に良い学びの機会となったことで、7月22日(水)22:00-23:00に今度は玉川の学生による「折り紙ワークショップ」と小さなグループでの「Show & Tell」での交流を実施しました。折り紙ワークショップは、新聞紙などの大きな紙を正方形にしたものを用意し、カブトを作りました。2人組のチームで日本語・英語で交互に作り方を説明していきました。カブトは完成したら、全員でかぶって記念撮影しました。もう1つ、「動く鶴(パタパタ鶴)」にも挑戦しましたが、こちらは慣れない折り方にアメリカ人の学生は苦労していました。でも、玉川の学生がさっとカメラのアングルを手元を変えて拡大し、見にくい折り目にはマジックで線を引いて見せるなど、とっさに機転を利かせられることにビラノバ大学の先生方からたくさんのお褒めの言葉をいただきました。小さなグループでの活動は、3人ずつのグループで「家にある大切なもの、面白いモノをひとつ」見せて、それについて話しました。「モノ」を通して、自分について話します。目に見える「モノ」から、その人の生活、価値観、思い出...と、自然に話が広がっていきました。

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