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K-12の生徒たちが取り組んだデザイン案が「Consilience Hall 2020」の壁面装飾に。数学者秋山仁氏もお招きし、その完成披露が行われました。

2021.11.17

玉川学園のESTEAMエリアで最後に完成した施設「Consilience Hall 2020」。その壁面を飾る陶板を、Secondary Program Division(6-12年)の生徒たちがデザインすることになり、1月に行われた「Consilience Hall 2020」竣功記念式典に参加。数学者の秋山仁氏(東京理科大学特任副学長)による記念講演を聞いた生徒たちは、秋山氏の解いた四面体タイル定理を使ってデザインを考案しました。5月には工学部、農学部、芸術学部の学部長に向けてのプレゼンテーションを行い、採用された3名の生徒の作品がこのたび陶板として完成。壁面に設置されたことで、10月12日(火)に関係者を集めて完成披露の除幕式と表彰式が執り行われました。

<Consilience Hall 2020 竣功記念講演>
<5月のプレゼンテーションの様子>

「Consilience Hall 2020」のエントランスで行われた除幕式には小原芳明学長・学園長や、デザインを担当した9年生の大谷英真さん、関岡優慈さん、筈谷弥那子さん、そして今回のきっかけとなった秋山氏が出席。関係者が見守る中、5名が作品を覆っている幕を紐で引き、完成した陶板がお披露目されました。茶色をベースに暖色系でまとめた筈谷さんの作品「進化していく中で変わらないこと」の両脇に、青色や緑色といった寒色系でまとめた大谷さんの作品「玉川の丘」と関岡さんの作品「温故知新 ONKOCHISHIN」が配置されました。3名の作品は全く異なるデザインですが、全体の調和が取れた一つの作品に仕上がりました。これから「Consilience Hall 2020」のシンボルとなる作品に大きな拍手が贈られました。

除幕式の後は「STREAM Hall 2019」の2階にあるオープンスペース、「プレゼンテーションステップ」に会場を移し、表彰式が行われました。陶板のデザインに採用された3名には小原学長・学園長から賞状が授与されました。

<学部長賞記念品>

続いて学部長賞を受賞した奥真美さん(工学部長賞:9年生)、五十嵐春仁さん(農学部長賞:12年生)、渡邊愛瑠さん(芸術学部長賞:9年生)には各学部長から、賞状と記念品が手渡されました。記念品には工学部・農学部・芸術学部の融合の象徴として、農学部で作ったジャムと「Consilience Hall 2020」にあるガラス工房で制作したグラス、「STREAM Hall 2019」にあるメーカーズフロアで作成したコースターとスプーンが用意されました。

表彰式後、改めて大谷さん、関岡さん、筈谷さんがプレゼンテーションを実施。そのデザインに込められた想いを出席者に主張しました。

このプレゼンテーションを受け、秋山氏が登壇。採用された3名の案はもちろんのこと、選考にエントリーした13名の生徒の作品一つ一つに数学者・芸術家としての観点で講評をしてくださいました。秋山氏は最後に「私は常々、小学生が喜んで活用してくれるような数学の定理を作りたいと思っていました」と語り、「今回、中学生や高校生の年代の皆さんが、私の定理を活かしてデザインに取り組んでくれたこと、何より自分なりの考えを盛り込み、それを言葉にしてくれたことを、とてもうれしく思います」と感想を述べ、生徒たちの取り組みを評価してくれました。

ちなみに10月12日は秋山氏の誕生日でもあり、サプライズで生徒から花束が贈られました。またお祝いの動画も上映されるなど、会場全体が温かな雰囲気に包まれました。

そして最後に、小原学園長から挨拶がありました。「校舎を絵画で飾ることは、玉川学園の伝統でもあります。その伝統は、いつからか実際の絵画ではなく『触れることのできる』陶板へと変わり、新しい建物には陶板となった芸術作品が飾られるようになりました。STREAM Hall 2019にも『バベルの塔』と『ヴァティカンの宗教裁判に引き出されたガリレオ』の美術陶板が設置されています。今回、初めての試みでConsilience Hall 2020には生徒たちの絵を飾ろうという話になりました。そこにプロの芸術家のような技巧はないかもしれませんが、大人にはない発想が見て取れます」と語り、生徒たちの創造力の豊かさを称賛し、教育的意義について触れました。従来の学問の枠を取り払い、今までにない融合から新たな学びを創出するESTEAM教育。そのための実験や製作を行う場となるConsilience Hall 2020では、大学生のみならずK-12の児童・生徒の活用も検討されています。今回の生徒たちによる壁面の美術陶板は、さまざまな枠を超えた学びというESTEAM教育の取り組みを象徴する装飾となりました。

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