共立食品のリブランディングに挑戦! 芸術学部アート・デザイン学科の大島ゼミが1年間の成果を最終プレゼンテーションしました
企業ロゴや商品パッケージをデザインすることは、グラフィックデザインを学ぶ学生たちにとって憧れの仕事です。そして、それは「企業の顔」をつくるとても重大な作業であり、デザイン力だけで生み出すことは到底できません。そこには、調査、ロジカルな思考、戦略、そして言語化して伝える力が求められます。
玉川大学芸術学部アート・デザイン学科の大島ゼミでは、大手企業の協力のもと、学生たちがそれらすべてに挑戦しています。2026年1月23日(金)、クライアントに対する最終プレゼンテーションという形で1年間の成果が発表されました。


春学期に選ばれた方向性をもとに具体的な戦略を立案
大島ゼミの3年生が取り組んだのは、「共立食品株式会社のリブランディング」です。
共立食品は、製菓・製パン材料、ナッツ、ドライフルーツにおいて全国的なシェアと知名度を誇る老舗メーカーで、スーパーやドラッグストアで小麦粉やミックスナッツといったさまざまな商品を目にします。
ゼミ生たちに与えられたミッションは、「創業100周年に向けて更なる飛躍をするために、ブランドイメージを一新する」というもの。具体的には、会社のロゴや商品パッケージなどを変更して共立食品の持つイメージを再構築(リブランディング)するもので、「リブランディングのためのパートナー会社をコンペで決める」というストーリーになっています。
学生たちは4つのグループに分かれて、デザインオフィスなど架空の会社をそれぞれ設定しました。
春学期は、各グループで企業調査を行い、それぞれ3つのブランドアイデア(方向性)を立案。それらをクライアント(共立食品)にプレゼンして、チームごとに1つの方向性が選ばれました。 秋学期は、その方向性をもとに新しいロゴやパッケージをデザイン。広告やWebサイトへの展開も考え、今年度最後の授業で最終プレゼンテーションに挑みました。




クライアントに響いたプレゼンテーション
1月23日は常務取締役の津村勇三様、マーケティング部から2名、企画開発部から2名、総勢5名の社員がキャンパスまで足を運んでくださいました。
4チームとも、リサーチ結果からたどり着いた考えを説明し、ロゴ、パッケージ、広告、Webサイトなどを提案。ゼミ生一人ひとりがデザインを考えたことで、ひとつのチームから2つ、もしくは3つのアイデアが披露され、それぞれ競合他社との比較なども行われました。


チームの発表が終わるたびに共立食品の方々から講評をいただく形でプレゼンテーションは進められ、「テンポが良かった。飽きずにどんどん進んでいく」「ストーリーがしっかり伝わってきた」「ひとつのコンセプトから3つのアイデアを出すのは大変だったと思う」「提案のなかに我が社の想いが入っている」など、どのチームも賞賛をいただきました。
一方で、「六角形は信頼を意味するという話がありましたが、なぜなのかを説明するともっと良いプレゼンになったと思います」「最終的に消費者にどのような印象を与えるかまで深掘りしていただけると、ロゴを選びやすかった」など、プロ目線での率直な意見が学生たちに刺激を与えていました。


大島ゼミを運営する大島琳御先生は、玉川大学文学部芸術学科(当時)を卒業後ニューヨークに渡り、デザイン業界で研鑽を積みました。帰国後は世界的なブランディング会社の要職に就いています。
数々の有名企業を手掛けるリブランディングのトップランナーのもとで学んだことで、ゼミ生たちはこの1年間で大きく成長しました。培ったのはプレゼンテーション能力だけでなく、企業や市場を分析して理論的にブランド戦略を組み立てる力です。

この日にファーストインプレッションでパートナーに選ばれた会社(チーム)は「Polka Dot」です。
「データ分析がすごかった。競合他社との比較、現在の我が社の立ち位置、今後どうすべきかなど、マーケティングの視点が長けていました。モックアップ(完成予想パッケージ)を用意していたのもすごい」と評価されました。
共立食品としてのパートナー選びは会社に持ち帰って行われる予定で、後日に結果が届きます。
最後に玉川大学の卒業生でもある常務取締役の津村様から講評をいただきました。
「Polka Dotは話し方がすごく上手。プレゼンは掴みが必要なんですよね。揃いの衣装でエンタテインメント性もあり、企業の強みだけでなく弱みも分析していて、我々もドキッとするところがありました。
今日は充実した時間で、我々も非常に勉強になりました。(どのチームにも)うちの会社のことをここまで考えてもらえて非常に嬉しく思っています。我々はパッケージではなくてモノを売りたいので、一瞬で消費者にどれだけ受け入れられるかが大切です。優れたデザインが売れるかというとそうではなくて、中身がちゃんと伝わっていて、つくる側の想いが反映されたデザインでなくてはいけません。そこがデザインの難しいところです」と話されました。
デザイン以上に、ビジネスを構造的に理解して課題を解決することに時間をかけ、クライアントを納得させるプレゼンテーションを成功させたゼミ生たち。今回のプロジェクトを通じて、社会に出てからあらゆる業界で役立つ力を身につけました。
