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生徒たちが挑んだ、学びの先にある「本物の表現」。6〜12年生が音楽祭を開催しました

2026.08.03

「歌に始まり、歌に終わる。私たち玉川っ子にとって、歌は欠かせない存在です。まもなく100周年を迎えようとしている玉川の丘には、いまも歌声が響いています!」
2026年7月2日(木)、12年生(高校3年生)の司会で「玉川学園音楽祭」が幕を開けました。会場はJ:COMホール八王子(東京・八王子)です。

Ⅰ部:吹奏楽部、6年学年合唱、8年学年合唱、職員合唱、10年学年合唱、12年学年合唱

玉川学園にとって「歌」は、学校生活の根底を支える重要な柱のひとつです。朝の挨拶、食事への感謝、別れの挨拶、礼拝堂での祈りなど、日常のあらゆる場面で歌が歌われています。
「玉川学園音楽祭」は、6〜12年生(Secondary DivisionおよびIB Division)が学年ごとに合唱を披露する恒例行事で、音楽系クラブも参加します。そして、客席ではたくさんの保護者の方が耳を傾けます。

2026年度の音楽祭は、吹奏楽部がプログラムの最初を飾りました。
楽曲は、20世紀を代表するバレエ音楽「ガイーヌ」からの4曲。オリエンタルで色彩豊かなメロディが特徴です。部員たちは、圧倒的な疾走感のある「剣の舞」を見事に演奏し切って客席を圧倒。会場に割れんばかりの拍手が起こり、音楽祭は華やかに幕を開けました。

偶数の学年で構成されたⅠ部(午前)の合唱は、6年生からスタートです。
音楽祭では、ピアノ伴奏は児童・生徒が、指揮は音楽教員が担います。
今年初めてこの舞台に立つ6年生は、映画「天空の城 ラピュタ」の主題歌「君をのせて」と、卒業証書を渡す修了生の集いでも歌われる「ありがとう」を歌いました。透明感あふれる瑞々しい歌声に、会場からは惜しみない温かな拍手が贈られました。伴奏を担当した児童も、満員となった2,000人収容のホールで、堂々たる素晴らしい演奏を披露しました。

続いては8年生が歌う「君とみた海」です。仲間と過ごしたかけがえのない時間を描いた雄大な楽曲です。
男子生徒の多くが低い声へと成長した8年生は、一つひとつの言葉を大切にしながら練習を重ねてきました。その成果は、男声パートのハーモニーが美しい混声三部合唱となり、全員が心をひとつにして感情豊かに、そして壮大に海の情景を歌いあげました。

力をあわせて音楽をつくり上げたのは生徒だけではありません。先生方もこの日のために、放課後の練習を重ねてきました。
Ⅰ部の中盤、90名近い職員がステージに登場すると、生徒たちの大きな声援がホールに響きました。にわかに活気づいた会場に先生方もちょっと緊張気味でしたが、猛特訓したという2人の先生の指揮のもと、「夏のうた」「未来を豊かに」を合唱しました。

後半は、10年生と12年生による偉大な宗教音楽への挑戦です。
10年生はピアノと電子チェンバロの伴奏で、ヘンデル作曲の「ハレルヤ・コーラス」を英語で合唱。冒頭、「ハーレルヤ!(神を褒め称えよ)」と力強い混声四部合唱が響き渡ると、聴衆は一気に荘厳な宗教の世界に引き込まれました。一人ひとりがパートを守り、難しいフーガ(輪唱)を歌い切ったとき、会場は大きな拍手に包まれました。

さあ、いよいよ12年生です。最高学年らしくラテン語で、モーツァルト作曲の「レクイエム」を合唱しました。
14曲で構成される「レクイエム」は、多くの先輩たちによって学園に受け継がれている楽曲で、今年は玉川学園オーケストラの伴奏で4曲を披露。複雑なメロディが絡み合う速いフーガを難なくこなし、深く、重厚で荘厳な響きを生み出しました。壮大な「レクイエム」を歌い切ったとき、生徒たちの表情は誇りに満ち、感動に包まれた客席からは「ブラボー!」と大きな喝采が贈られました。

「私たちにとって、レクイエムという名曲に向き合う時間は、まさに『本物に触れる』体験でした」
司会を務めた12年生は会場に向かってこう伝えました。そして、「同じ音楽を見つめ、同じ響きを追い求めながら過ごした時間は、私たちに表現する喜びと、仲間と心を通わせる大切さを教えてくれました」と締めくくりました。

II部:ハンドベル部、7年学年合唱、9年学年合唱、職員合唱、11年学年合唱、オーケストラ部、12年学年合唱

奇数学年が参加するⅡ部(午後)は、女子で構成されたハンドベル部の「アメイジング・グレイス」でスタートしました。
アメイジング・グレイスは18世紀のイギリスで生まれ、いまも世界中で愛され続けている讃美歌です。部員たちは見事に呼吸を合わせ、繊細に、そして表情豊かにベルを奏でました。相手を思いやりながら一人ひとりが丁寧に紡いだ音はとても温かく、会場からは大きな拍手が贈られました。

続いては7年生の合唱です。
中学生として新たな一歩を踏み出した7年生が選んだ楽曲は、「ハートのアンテナ広げて自分の生き方見つけて」と歌い出す「ハートのアンテナ」と、旅立ちと絆を描いた「大切なもの」です。軽快で明るい曲調と優しく切ないメロディという、異なる表情を持つ2曲を澄んだ歌声で伸び伸びと、そしてポジティブに歌い上げました。

初めてラテン語に挑戦したのは9年生です。楽曲は、モーツァルトのミサ曲「戴冠ミサ」より「グロリア」です。
指揮者がゆっくりと手をあげた瞬間、静まり返ったホールに「グローリア!」と歌声が響き渡り、聴衆を一気に惹きつけました。疾走感あふれる素晴らしいピアノ伴奏で曲は進み、ラストが近づくと波のように「アーメン!アーメン!」と声を重ねて盛り上がっていきます。力強い合唱が終わったとき、会場は大きな拍手に包まれていました。

その後、職員の合唱が披露され、やがて11年生の出番になりました。
2台のグランドピアノの伴奏で歌ったのは、歌劇「ナブッコ」より「金色の翼に乗って」と「祭りの飾りを」です。「ナブッコ」は、バビロン捕囚の歴史をもとにヴェルディが作曲したイタリア・オペラ。1曲目は捕囚の身となった人々の祈りを静かに美しく歌い、2曲目は激しいピアノ前奏からはじまり、エルサレムの人々の緊迫した様子をドラマチックに表現。そのスケール感に会場は息をのみました。

音楽系クラブの最後を飾ったオーケストラ部は、ラター作曲の「弦楽オーケストラのための組曲」から第1楽章「A-Roving」を演奏しました。
映画音楽のように情景が浮かんでくるこの曲は、海の男たちの歌として伝わるイギリス民謡がベースです。軽やかに弦を響かせ、透明感のあるハーモニーを生み出す部員たち。その豊かな響きの調和に、客席から惜しみない拍手が贈られました。

最後に、12年生が再び「レクイエム」を合唱して、音楽祭は幕を閉じました。 鳴り止まない拍手のなか、コンサートマスターを務めた生徒が、涙を流しながら指揮者の先生と握手を交わしていたのが印象的でした。

今年の音楽祭では、6〜8年生は、歌詞に込められた意味を読み解きながら、力を合わせてハーモニーを紡ぎました。9〜12年生は、モーツァルトやヴェルディといった巨匠たちが書き残した「本物の音楽」に触れ、その学びの先にある「本物の表現」に挑みました。 全員で呼吸を合わせ、ひとつのハーモニーを完成させる合唱。仲間とともにつくり上げた歌声が、会場に響き渡りました。

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