もっと調べてみたい! もっと挑戦したい! 子どもたちの好奇心が広がるサマープログラム
玉川学園のPrimary Division(小学1〜5年生)では、1・2・5年生を対象にサマープログラムを実施しています。幼稚部から大学院、研究所までが同じ場所に集うワンキャンパスの強みを生かし、大学や研究所などと連携することで、子どもたちは普段の授業から一歩を踏み出して学びます。
自然や芸術、本物の研究設備に触れながら、「冒険心・探究心・挑戦する心」を育む特別な授業。2026年度は7月16日(木)、17日(金)の2日間にわたり開催されました。
自然観察と造形を体験。世界にひとつだけのトートバッグを制作(1年生)
学校生活に慣れ始めた1年生は、Tamagawa Mokurin Project(タマガワ・モクリン・プロジェクト)のワークショップで、「見る・触れる・感じる」といった五感を刺激する体験をしました。
Tamagawa Mokurin Projectは、学園の持続可能な自然環境や学びを実践するプロジェクトです。子どもたちはまず、アジサイ、イチョウ、ドクダミ、シダなど、さまざまな形・大きさの葉っぱを、経塚校舎のテラスやグラウンドで思い思いに集めました。
教室に戻ると、それらの葉っぱにアクリル絵の具を塗り、無地のトートバッグにスタンプしていきます。水色、ピンク、グリーンなど、好きな色を塗って押すたびに異なる風合いが生まれ、偶然のかすれや重ね塗りが、世界にひとつのデザインになっていきます。
普段踏みしめている落ち葉には多様な形や美しい葉脈があり、それがアートになることを学んだ1年生。感触や匂いなど、五感を通じた体験によって豊かな感情を育みました。


大学の施設を活用した「ものづくり」への本格的な挑戦(2年生)
2年生のプログラムは、年間を通して取り組んでいる「お米の学習(稲作体験)」と連動しています。
お米の学習は、種まきから食卓に届くまでの全工程を自分たちの手で行う玉川伝統の「労作教育」であり、玉川大学農学部の協力のもとで行われています。サマープログラムでは芸術学部と連携し、自分たちで育てたお米を食べるための「お茶碗」と「箸置き」をつくりました。食や文化への理解をより深める学びです。


お茶碗づくりでは、陶芸用粘土を器の形に成形したあと、高台(こうだい:底面の輪状の台座)をつくり、器全体に模様を施しました。
「あの棒の先で模様をつけたの!」「底にお母さんの名前を書いたよ」
ボルトや洗濯バサミなどを工夫して使い、思い思いの模様を生み出す子どもたち。一人ひとりの想いが込められた「マイ茶碗」は、後日、芸術学部の教員が陶芸工房の窯で焼き上げて完成させます。一方の箸置きはガラス製で、子どもたちは教員の指導のもと本格的なガラス製作を体験し、Consilience Hall 2020のガラス工房で仕上げていただきます。

2年生は、さらに水彩絵の具と半紙を使った「うちわづくり」にも挑戦しました。
半紙を折りたたんで色水に浸す「折り染め」という技法を使い、絵の具を混ぜて思い通りの色を生み出すことから取り組みました。半紙を開いたとき、万華鏡のように広がった思いもかけない模様に喜ぶ子どもたち。翌日、乾いた半紙をうちわ骨に貼り付けたら完成です。
こうして2年生は、土、ガラス、紙という、まったく性質の異なる3つの素材に向き合い、試行錯誤を重ねました。この体験で生まれた好奇心は、3年生以降の理科や社会、探究学習への大きな一歩となります。
アカデミックな学びに触れて芽生える、深い探究心(5年生)
Primary Division最高学年である5年生は、自身の興味・関心に応じて講座を選択して参加しました。
玉川大学の各学部、ミツバチ科学研究センター、教育博物館、マルチメディアリソースセンター(図書館)、Tamagawa Mokurin Projectと連携して開講した講座は16種。科学、芸術、文化、観光、スポーツなど、多角的な学問領域で構成されています。キャンパスの各所で開かれた講座のなかから、3つをピックアップしてご紹介します(最後に一覧を掲載)。
「ストーリーや登場人物の気持ちを光で描くのが舞台照明の仕事です。『舞台の画家』と呼ばれています」
大学3号館の第一演劇スタジオでは、芸術学部の赤羽佳奈先生による舞台照明の講義と実習が行われました。5年生たちは、照明の役割や、森・海といったシーンの表現方法を学習。さらに、赤い照明で緑色の紙を見つけることに挑戦したり、黄色と青色で構成された二重の円を見つめて残像を体感したりして、反対色があることを学習しました。最後に実際の器具・機材に触れて、舞台空間をつくり出す照明への理解を深めました。


大体育館で熱気あふれる授業を行っていたのは、教育学部の阿部隆行先生とゼミ生たちです。
阿部ゼミでは、保健体育専攻の学生たちがスポーツ教育に取り組んでいて、5年生たちは、ゼミ考案のオリジナル競技「アベムラ」、ボッチャ、キックベースの3種目に挑戦しました。「今日の目的は、何よりもスポーツを楽しむことです」と語る阿部先生。大型扇風機の増設やこまかな休憩時間の設定など、熱中症・ケガ対策を万全にして開講。夏の暑さを吹き飛ばすような子どもたちの笑顔が印象的でした。


伝統文化の学びの場である「咸宜園(かんぎえん)」も、サマープログラムの会場となりました。聖山の中腹に佇む和室から聞こえてきたのは、かるたに夢中になる子どもたちの賑やかな声です。
ここでは、芸術学部の村山にな先生とアート・デザイン学科4年生の本田希実さんによる「刀剣」をテーマにした講座が開かれました。子どもたちは、床の間に飾られた本物の刀剣を前に、武器としての機能美と美術品としての芸術性が同居していることを学習。そして、本田さんが制作したオリジナルかるたを楽しみながら、刃文や地肌の模様といった刀剣の奥深い世界に触れていました。


本物の専門知や研究の現場に触れた5年生たち。「大学でどんな研究をしてみたいか」「世の中にはどんな学問があるのか」といった、将来のキャリアや学問への探究心が大きく芽生える貴重な機会となりました。
2026年度 5年生サマープログラム
- マルチスポーツ体験教室 〜大学生と一緒に色々なスポーツにチャレンジしよう!〜
(教育学部/大体育館) - 玉川の花や木の実を使って、ヒマラヤスギのコースター&ソルトポプリを作ろう!!
(総務課/美術室) - エアロビックに挑戦してみよう!エアロビックの体験プログラム
(玉川アスレチック・デパートメント/記念体育館) - 光で絵をえがく ―舞台照明ってすごい!―
(芸術学部/大学3号館 演劇スタジオ) - こども司書になろう!
(MMRC) - ミツバチ科学研究センターの講座
(ミツバチ科学研究センター) - 和室 de カルタ −刀剣ってなに?−
(芸術学部/咸宜園) - 和紙と針と糸で自分だけのノートをつくろう
(教育博物館) - 絵巻物をマンガとして読もう
(教育学部/K-12経塚校舎) - 理想の夏休み旅行プランを考えよう!
(観光学部/大学1号館) - 水中ボール運動 ~夏だ!プール!!水球だ!!!
(教育学部/屋内プール) - モビリティの未来につながる新しいエネルギーを体験しよう。
(工学部/Consilience Hall 2020) - 溶けたガラスで吹いて作ろうマイグラス
(芸術学部/Consilience Hall 2020 ガラス工房) - 人工知能やロボットが活躍する未来をデザインしてみよう。
(工学部/経塚校舎) - わくわくデジタルものづくり体験!
(工学部/Stream Hall 2019 メーカーズフロア) - おしばいの「魔法」を使えるようになろう
(芸術学部/大学3号館 演劇スタジオ)





