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国際的な活躍を評価するTamagawa Global Leadership Fellowsのプレゼンテーション大会が開催。学生たちの前向きな姿勢は、コロナ禍において一層際立ちました。

2021.02.01

12月8日(火)、「Tamagawa Global Leadership Fellows」の二次審査となるプレゼンテーション大会がオンラインで開催されました。
玉川大学・玉川学園では、在学生の教育活動を支援するために寄せられた寄付金をもとに、それと同額の支援金を玉川からも拠出して加え、「玉川スチューデントサポート基金」を設置しています。その一部を活用して、世界で活躍できる人材を育成すべく設立されたのが、玉川大学の「Tamagawa Global Leadership Fellows」の表彰制度です。対象となるのは、競争性の高い外部のプログラムなどに選ばれたり、国際的な活動に参加したりして国内外で大きな成果を上げた学生や、本学が提携している海外プログラムで顕著な成果を上げるなど、玉川大学の国際教育に大きく貢献した学生です。いずれも累積GPA3.0以上または学科上位1/3以内という、学科での学修成果も高いレベルであることがエントリーの条件となります。この日は一次審査となる学内での書類審査を通過した3名の学生が、プレゼンテーションに臨みました。審査を担当するのは、各学部の国際教育推進委員の先生と国際教育センター長及び副センター長で構成される国際教育推進委員会です。本年度プレゼンテーションを行ったのは、リベラルアーツ学部リベラルアーツ学科1年の佐藤千夏さん、文学部英語教育学科2年の岡本壮平さん、教育学部教育学科2年の佐野美海さん。ここでは彼らがプレゼンテーションで発表した活動内容をご紹介します。

「興味の追求」が世界につながる

リベラルアーツ学部リベラルアーツ学科1年 佐藤千夏さん

1年生としては初めて二次審査へと進んだ佐藤さん。小学部からの玉川っ子ですが、大学入学直後から新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、海外研修などへ行く機会も失われてしまいました。そうした中でも夏休みにはクイーンズランド大学(オーストラリア)のオンライン英語プログラムを受講。受講中は日本語に触れる機会を極力減らし、1日4時間の授業を受けました。また学外では芸術教育団体のコアメンバーとして、日本の若者が芸術に触れる機会を増やす活動もしているという佐藤さん。そのベースとなるのが5歳から続けている日本舞踊であり、高校時代から参加している「世界中の子どもたちにオーケストラ体験を届ける」というNPO法人での活動です。この他にも高校時代にブラジルの学校からの留学生を受け入れた経験から、4月に自身が発起人となって、日本人とブラジル人が日本語とポルトガル語を相互に教え合うオンライン学習会を立ち上げるなど活発に活動。国際教育センターが主催している国際交流イベント「TAMAGOイベント」も入学以来ほぼすべてに参加しており、意欲的に取り組んでいます。学業も両立し、春学期のGPAでは4.0を達成することができました。「入学してからほとんどの授業がオンラインでしたが、自分の力でここまで開拓できたことは大きな自信になっています」と語る佐藤さん。残り3年間でどれだけ成長できるのかが、今から楽しみです。

留学中止になっても諦めない!

文学部英語教育学科2年 岡本壮平さん

中学校と高校の英語教員免許、そして小学校の2種免許の取得をめざし、玉川大学へと入学した岡本さん。留学して、より質の高い英語教育が行える教員になりたいと思っていた矢先、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で留学が中止に。これを機に何かに取り組まなければと思った岡本さんが参加したのが、教育連携部会未来会議でした。そこで留学が中止になっても新しいことに取り組みたいという想いを口にした岡本さんは、その発言を行動へと移します。まずは学内でのTAMAGOイベントへの参加。ドレクセル大学(アメリカ)とのオンライン共同授業ではホームレスに関するディスカッションを行い、ビラノバ大学(アメリカ)とのオンライン交流授業では折り紙のワークショップの司会進行を担当しました。また大学院教育学研究科に在籍する森上公紀さんが企画したTAMAGOイベントに参加した際には、その英語力だけでなくリーダーシップにも感銘を受けたという岡本さん。ビラノバ大学でのグローバルクラスルームでは、これまでのようにオンライン授業にただ参加するのではなく、司会者としても積極的に参加者の意見を引き出していきました。この他にも外国人の多い飲食店でアルバイトを行い、積極的にコミュニケーションを図るなど、「できることは何でもやる」という想いで日々挑戦を続けているそうです。

チャンスにつながる努力とチャレンジ

教育学部教育学科2年 佐野美海さん

新型コロナウイルス感染症拡大による外出自粛要請が出る直前、今年2月に安全を確保した上でドレクセル大学を訪れ、約2週間の海外研修に参加した佐野さん。そこで目にした、授業で積極的に発言するクラスメイトの姿に影響を受けたことで、一緒に研修に参加した学生にも声をかけ勉強会を開催したそうです。また研修期間中には折り紙のワークショップでもリーダーとして大奮闘。好評だったことから多くのクラスからオファーをいただいただけでなく、「学生でもこうした企画ができるのであれば、今後もオンラインで共同授業を行いましょう」とドレクセル大学の先生からも高い評価を得ました。そして帰国後は、国際教育センター長の大谷千恵教授とドレクセル大学でコミュニケーションを取り、パウエル・エレメンタリー・スクール(アメリカ)で、現地の小学生に日本の小学校の生活を紹介するという機会が生まれることに。この他にもビラノバ大学の学生との交流がTAMAGOイベントに発展するなど、成果を上げた取り組みが、また新たな取り組みへとつながっていった佐野さん。現在も春休みにオンライン留学をしようと計画中だそうです。「多様な文化を学ぶこと、多様な人々と交流することの楽しさを児童に伝えられる教師になりたい」と、プレゼンテーションの最後に今後の目標についても語ってくれました。

3名とも7分間という与えられた時間内に自身の活動内容をきっちり収め、国際教育推進委員の先生からの質問にも的確に答えるなど、練習の成果が感じられるプレゼンテーションでした。小原芳明学長も終了後の講評で「創立者の小原國芳が、よく『教育は与えられるものではなく、自分から取りにいくものだ』と言っていましたが、皆さんの活動内容を聞いて、その背景にある心構えはまさしくおやじさんが日頃言っていたことなのだなと感じました。この1年は学修でもさまざまな制限がありましたが、その中でも皆さんはアクティブに行動し、学びのチャンスを掴んでいます。今後もそのチャンスを見逃さず、後々よかったと思えるような大学生活を送ってください」と、学生たちにメッセージを送っていました。

  • おやじさん…創立者小原國芳のこと。薫陶を受けた生徒や学生、教職員は、今も親しみを込めて「おやじさん」と呼んでいます。

また、この日のプレゼンテーション大会の告知ビジュアルは、TAMAGOスタッフの後 奈那さん(芸術学部メディア・デザイン学科3年)が同学科の小北麻記子教授の指導のもと制作しました。TAMAGOとはTamagawa Global Opportunitiesの略で、スタッフである学生たちは玉川大学が提供する国際的な機会やチャンスに参加・協力しています。 新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、大学での教育活動に多くの制限がかけられた2020年。中でも留学や海外研修といった、現地を訪れての国際交流は行うことができませんでした。今回プレゼンテーションを行った3名に共通するのは、そうした状況下でも諦めることなく、「いま自分にできること」を探し、実行に移していった点です。来年度、どれだけ状況が改善されるのかはまだ分かりませんが、今年以上の国際交流ができることを願っています。今回の「Tamagawa Global Leadership Fellows」二次審査の結果は、2021年1月に発表され、見事3人とも合格し、表彰されました。

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