合格者わずか10名の、米国大使館主催のプログラムに参加した経営学部の山本真由さんが報告会を実施。後輩たちに経験を伝えました。

2021.12.23

玉川大学ではグローバルな活動の機会を提供し、グローバル人材の『卵』を育成するTAMAGO(Tamagawa Global Opportunitiesの略)イベントを定期的に開催しています。10月28日(木)には、アメリカ大使館が主催する国際プログラムに参加した山本真由さん(経営学部3年)による報告会がオンラインで行われました。
山本さんが参加したのは、アメリカ大使館が主催する「Ambassador’s Youth Council」(以下、AYC)というプログラムで、日本の大学生を対象に「グローバル社会のリーダーを育てる」という主旨のもと、4月から半年間にわたり行われたものです。参加できるのは関東および福島県・長野県・新潟県・静岡県・山形県・山梨県にある大学に所属している学生10名のみという非常に狭き門で、英語で国際問題や日米関係などについて議論できる学生が参加しています。玉川の学生は、今回のAmbassador’s Youth Councilの前身とも言える「Embassy Academy(2015年9月から月1回半年間)」、アメリカ国務省主催の「Study of the U.S. Institute for Student Leaders on Global Environmental Issues (2018年8月から米国モンタナ大学で5週間)」にも代表学生として選ばれています。アメリカ政府主催のプログラムに選ばれた玉川の学生は、山本さんで3人目になります。


「このプログラムに参加したいと思ったきっかけの一つは、大学のELFの授業でLGBTQ+について学んだことです」と山本さん。就職活動や恋愛などの場面で、LGBTQ+への差別問題、そして解決には理解と認知が重要であると考え、この問題についてより多くの同世代と議論したいと思ったそうです。また、TAMAGOイベントでアメリカのドレクセル大学やビラノバ大学とオンラインで交流したことも、参加のきっかけになりました。
選考のため、プログラム参加希望者にはPersonal Statement(志望動機書)と呼ばれる書類の提出が課せられます。それには自身の経歴や志望動機をA4用紙1枚に英文でまとめなければなりません。この書類のみで選考が行われるため、国際教育センター長の大谷千恵先生やELFセンターの石川友和先生、そして経営学部の伊藤良二先生からアドバイスを受けながら、言葉の使い方、自己アピールの方法、文章の構成など何度もブラッシュアップしていきました。もともと英語が得意な山本さんですが、自分では前向きな言葉で綴ったつもりでも、単語の選び方でネガティブな印象を与えてしまうなど、言葉のニュアンスの違いを学ぶ機会にもなったそうです。

こうした努力の結果、合格を勝ち取った山本さん。けれども「プログラムが始まる前は、自分がついて行けるのかどうか不安で仕方なかった」と、当時を振り返ります。そこで合格決定後も大谷先生とオンラインでディスカッションのトレーニングを重ねました。


毎回のプログラムでは、現役外交官や元海軍司令官といった方々からレクチャーを受けた後、グループディスカッションなどを実施する形式でした。
「プログラムでは毎回、事前に資料が与えられ、そこにあるテーマに沿って自分なりの考えをまとめて臨みます。当日はそうした考えを発表すると同時に、他者の考えに対して自分の意見を述べるディスカッションの時間も設けられているので、こうした議論のトレーニングを大谷先生にお願いしました」。
その際のアドバイスで役に立ったのが、自身の意見の根拠となる資料も揃えておくことだったそうです。
「資料を揃えることで、自分の意見の説得力が増したと思います。また議論が白熱すると全員が意見を言う時間がなくなってしまうので、進行役とタイムキーパー役を毎回決めようと提案しました。結果としてディスカッションの質も高まったと思います」。
事前に資料が渡されてから当日までは時間も少なく、大学の講義の予習復習の時間も確保しつつ進めるため、スケジュール管理の力も身についたと、山本さんは語ります。
毎回のプログラムのほかにジョセフ・M・ヤング駐日米国臨時代理大使による特別セッションや、関西でこのプログラムに参加しているメンバーとの交流など、楽しい出来事もあり、貴重な半年だったと振り返ってくれました。

「AYCのプログラムに参加して、気候変動や日米同盟の今後のあり方など、国際関係や国際問題について多くのことを学べました」と山本さん。またリーダーシップについても学ぶことができ、この経験が大きな自信にもつながったと語ってくれました。この経験を活かし、プログラムに参加しながら複数の外資系企業のインターンにも応募するなどその行動力を発揮します。ホテルでのインターンでは、接客に興味を持つ自身の適性に気付いたそうです。そして将来の目標である世界的にも有名な証券会社モルガン・スタンレーのインターンにも合格したことは、今回のプログラムの成果といえるのではないでしょうか。今後は、海外ボランティアへの参加、新型コロナウイルス感染症の影響で実現できなかった海外留学など、国際協力や自身のキャリアアップにつなげていきたいそうです。「在学中はTAMAGOイベントの企画運営にも携わりたいし、後輩の皆さんが学内外のさまざまなプログラムに参加できるよう、後押ししていきたい」と山本さんが力強く語り、この日の報告会は終了しました。

山本さんによる報告会が終了した後、参加した学生から質問がありました。
「英語のスピーキング力はどのようにして伸ばしたのでしょうか」という質問には「反復練習が大事ですが、家族に聞いてもらって聞きやすさなどを確認してもらいました」と、また「LGBTQ+の問題について、プログラムの中で議論したことはありましたか」という質問には「講師の方のレクチャーを受けてディスカッションを行うので、プログラムの中で取り上げられることはありませんでした。けれども学生同士の会話の中では、そうした問題についても話をしました」と答えてくれました。

TAMAGOイベント最後に大谷先生は半年間に及ぶ学びを経て成長した山本さんの姿を讃えました。「チャレンジをすることで自分を鍛える。その過程が大切です。自分で調べ、伝えたいことを、自分の言葉で論理的に伝えようとする努力は確実に力になり、自信へと繋がります。」と努力が糧となることを説きます。さらに「山本さんが希望し、インターン先となった証券会社は世界トップと言わる一流企業です。そのきっかけはキャリアセンターのお知らせでした。皆さんも山本さんのように常にアンテナを張り、チャンスを掴み、チャレンジしてみてください。」と報告会を締めくくりました。

AYCの狭き門を通過して貴重な経験を積んだ山本さん。報告会でも与えられた40分でしっかりとまとめ、質問にも的確に答え、さまざまな面で意識の高さを感じさせてくれました。普段の授業だけでなく、TAMAGOイベントといった学びの機会を自ら見つけ、そこで成果を出してきた山本さん。玉川大学ではこれからも国際交流の機会を積極的に作り、世界で活躍できる学生を育てていきます。

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