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2期連続。玉川大学の学生が米国大使館主催Ambassador's Youth Councilに選抜されて参加。

2022.12.05

グローバル人財の『卵』を育成するためのさまざまな活動機会を提供している、玉川大学国際教育センターのTAMAGO(Tamagawa Global Opportunitiesの略)。登録した学生を対象に、センターが主催する国際的なイベントや、各国大使館や国際機関が主催するプログラムなどの情報を提供しています。

ロールモデルとなる学生のチャレンジを通して刺激を受けられるTAMAGOイベントの1つに、大使館や政府機関主催/共催の競争性の高いプログラムに選抜された学生による報告会があります。2021年4月からは経営学部の山本真由さんが選抜されて参加し、2年連続で選抜されています。
10月11日(火)には、アメリカ大使館が主催する「The U.S. Embassy Tokyo-Ambassador’s Youth Council」(以下、AYC)に参加した観光学部3年・鈴木海心(みみ)さんの報告会がオンラインで開催されました。


AYCは日本の大学生を対象にアメリカ大使館が主催する半年間(月1回)のプログラム。グローバル社会のリーダーを育てることを目的とし、英語で国際問題や日米関係などについて議論できることが求められます。関東および福島県・長野県・新潟県・静岡県・山形県・山梨県にある大学に所属している学生10名という狭き門を通り、鈴木さんは2021年11月から2022年4月までのAYC第3期に参加しました。玉川の学生が米国国務省の教育プログラムに参加するのは、今回の鈴木さんで4人目になります。AYCの前身とも言える「Embassy Academy(2015年9月から月1回半年間)」、「Study of the U.S. Institute for Student Leaders on Global Environmental Issues (2018年8月から米国モンタナ大学で5週間)」にも代表学生として選ばれています。AYCについては、2021年4月からの第2期に1名、今回の第3期の鈴木さんで2名となります。

AYCに参加するきっかけとなったのは、1年次に新型コロナウイルス感染症拡大で、2年次に予定しているオーストラリア留学が、オンラインでの実施に変更されたことだ(その後、2年次に対面留学再開されました)と語る鈴木さん。「当初は非常にショックを受けましたが、だからこそコロナ禍でもできることに挑戦しようという気持ちになりました」と、当時を振り返ります。「その挑戦の一つが、今回のAYCでした。それまでにも合計7個の学外の企画や論文のコンテストに参加してきましたが、他大学の学生や大使館の方と英語で議論を交わすという環境で、私が学びの軸に定めているサステナブルツーリズムつまり、持続可能な観光開発について論じたいと思ったからです。そしてオンライン留学で実感した英語力のなさを克服したいとおもったことも、今回応募した理由です」。
AYCの審査ではパーソナルステイトメント(志望動機書)と面接が課せられます。ELFセンターの先生や国際教育センター長である大谷千恵教授に指導を受けながら20回も書き直したり、面接やディスカッションの練習を重ねたそうです。「またリスニング能力を上げるために『TED Talks』を聞いたり、『Japan Times』の国際関係に関する記事などを読むことを欠かしませんでした」。こうした努力があってこそ、鈴木さんはAYCの合格を獲得したのですが、ここで身につけたスキルはプログラムに参加してからも役立ったとのことでした。

<オンラインでのセッションの様子>

AYCのプログラムは月に1回、合計6回行われます。そこでのトピックは事前に決まっており、そのテーマに沿って学生同士で議論を行います。テーマはデジタルやネットに関する話題から日米同盟、多様性、LGBTQなど多岐にわたり、議論に参加するためには入念な準備が欠かせません。毎回、事前に配付された資料を基にポイントをまとめ、議論に臨んだという鈴木さん。「毎回とても緊張したのですが、その緊張感に負けないよう、ディスカッションでは参加者の誰よりも先に手を上げて意見を言うことを心がけました」といったコメントからも、彼女の意気込みが伝わってきます。
最後のプログラムでは、これまでAYCで学んだことに関するプレゼンテーションと、アメリカ大使館の公式マガジンである「アメリカン・ビュー」に掲載する記事の作成という課題が出されました。「当時は現地でのオーストラリア留学が始まっていたため、私自身はオンラインで参加しました、またメンバーとも何度も議論を重ね、個人でも練習を行った上で本番に臨みました」。

こうしたAYCでの経験を通して、TOEICのスコアが約300点以上アップしたという鈴木さん。また以前はディスカッションでも自分の意見を言うタイミングが掴めなかったそうですが、海外の人とも臆せず意見を交わせるようになったと語ります。「今後は海外のプログラムにも積極的に参加したいと思うようになりました。既に12月に開催される「アセアン(ASEAN)国費留学生と日本人大学生との国際交流ワークショップ」への参加が決まっています。こちらは、外務省の拠出金を受けて設立されたASJA (Asia Japan Alumni) Internationalが主催するプログラムで、日本のグローバル人材として活躍を期待される日本人大学生・大学院生とアセアン国費留学生がお互いの国の文化や日本とアセアンの将来の課題、国際協力について、英語による意見交換を行い相互理解を深めるプログラムとなっています。また、AYCを修了し、アメリカ大使館国務省教育プログラムの卒業生(アルムナイ)となったことで、女子中高生(自認も含む)を対象としたアメリカ大使館助成事業「Girls Unlimited Program (GUP)」のジュニアメンターとして参加することにつながりました。」と、AYC後にも活躍していることが伝わります。

「最後に今後の目標ですが、四つの軸でチャレンジをしていきたいと思っています。一つ目はアンテナを張り情報を得ること。AYCについても、観光学部の国際教育推進委員の先生からのアナウンスで知りましたが、挑戦の幅を広げるためには自分から情報を掴みに行くことが大事だと感じています。二つ目は新たな分野への挑戦を続けること。複合領域研究を履修したことをきっかけに、プログラミングやロボットの面白さに気づき、最近は工学部の学生と一緒にプログラミングについて学んでいます。また実家が農業ということもあり、農業にも興味があるので新たな事業ができないかと模索中です。そしてもっと国際交流プログラムへ参加することが三つ目の挑戦です。AYCで身につけたスキルを、新たな国際交流プログラムに参加することで伸ばしていきたいと思っています。最後に、海外ボランティアやインターンシップにも積極的に参加していきたい。サステナブルツーリズムという私の軸を、たとえばプログラミングや農業と掛け合わせることで地域の発展に貢献できるような、そんなグローバルリーダーを目指して、これからも努力を続けていくつもりです」という宣言で、鈴木さんの報告は終了しました。

この日参加した学生からは多くの質問や感想が寄せられました。
「これまで参加したコンテストやプログラムで、最も大変だったのは何ですか?」という質問に対しては、「やはりAYCが大変でしたが、1年次に参加した『大学生観光まちづくりコンテスト』も思い出深いです。和歌山県の古座川町の観光促進に取り組みました。今も交流があり、先日もインターンシップに参加しました」と鈴木さん。
「卒業後の進路は?」という質問に対しては、「現在は就職と大学院進学の二方向で準備をしています。進学する際は、海外留学を考えています」と答えてくれました。

また学生からの感想としては「一緒にオンライン留学に参加していたけれど、こんなに多くのチャレンジをしていたとは知らなかった」、「こういう経験は自信にもなるし社会でも活かせると思うので、いい経験をしているなと感じた」、「非常にストイックだし、常に比較する相手が他人ではなく自分である点が素敵だと思った」など、さまざまな声が聞かれました。
今回の報告会の最後に、国際教育センター長の大谷教授は「とにかく諦めないということが、鈴木さんのポイントです。英語が苦手と言っていたように、はじめはAYCの審査に合格できるか心配しました。でも、鈴木さんの絶え間ない努力で英語力をグングン伸ばしていくとともに、自分の軸を持って国際関係や日米関係などについて英語で議論できるようにあらゆる努力をしていました。そうした努力がパーソナル・ステートメントや英語議論の質を上げてたのだと思います。高い目標を定めつつ、まずはそこに到達するために手の届くゴールを目指していくという姿勢は、皆さんの参考になるのではないでしょうか。AYCは非常に難易度の高い挑戦だったと思いますが、また一つ成長したはず。今後も新たな目標に向けて頑張ってほしいと思います」。

「初めての海外旅行が観光学部のオーストラリア留学だった」という鈴木さん。けれども努力を重ねた結果、難関のAYCにも選ばれ、またAYCがきっかけとなり、更なるプログラムでの活躍やチャレンジにつながっています。今回の報告会は、参加した多くの学生の心に挑戦の火を灯したのではないでしょうか。玉川大学国際交流センターでは今後もこうした機会を作っていくと同時に、一人ひとりのチャレンジを積極的に応援していきます。

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