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玉川大学の学生が福島県玉川村で学習支援活動を実施

2026.10.01

子どもたちの学びを支え、地域との交流を通して学生自身も成長

玉川大学と福島県玉川村は、2017年1月20日に「連携・協力に関する基本協定」を締結し、教育・研究、地域振興などの分野で連携・協力を進めています。その取り組みの一環として、福島県玉川村教育委員会からの委託を受け、2026年8月2日(日)から7日(金)までの6日間、「玉川大学連携学習支援事業」を実施しました。

本事業は、玉川村の小・中学生に対する学習支援を通して学力向上を目指すとともに、大学生との交流を通じて、子どもたちが地域を改めて見つめ、将来にわたって愛着を持って住み続けられる地域として認識するきっかけをつくることを目的としています。

今回は、玉川大学教育環境研究部に所属する学部生6名が参加し、すがまプラザ交流センターを中心に、玉川村の小・中学生への学習支援や統合小学校に係るワークショップなどを行いました。

すがまプラザ交流センター、左/外観、右内部

福島県玉川村の豊かな自然と暮らし

福島県南部に位置する玉川村は、阿武隈山地の西斜面に広がる丘陵地と、阿武隈川沿いの平坦地からなる、自然豊かな村です。村内には田園や山々、清流などが広がり、四季の変化を身近に感じられる環境が特徴です。阿武隈川や乙字ヶ滝、東野の清流など、豊かな水資源や自然を生かした地域の魅力があり、自然と人々の暮らしが身近に結び付いています。

また、玉川村では、自然や地域資源を生かした観光・交流の取り組みも進められています。「乙な駅たまかわ」や「森の駅yodge」などの施設を拠点に、阿武隈川でのアクティビティやサイクルスポーツなど、自然を身近に楽しむことができる環境が整えられています。

今回の活動では、学生たちがこうした地域の自然や暮らしに触れながら、子どもたちの学びを支えました。

田園と里山が広がる玉川村
乙な駅たまかわの外観
森の駅yodgeの外観

一人ひとりに寄り添う学習支援

小学生(5・6年生)には算数を中心に、中学生(1~3年生)には数学を中心に、夏休み前までの学習内容の復習や宿題への取り組みを支援しました。
児童・生徒一人ひとりの理解度や学習の進み方に応じて、問題演習や個別指導を行い、必要に応じて図や数直線などを活用しながら、分かりやすく説明することを心掛けました。また、単に答えを教えるのではなく、自分で考え、解き方を理解できるよう、途中式の確認やヒントを中心とした支援を行いました。

活動当初は、学生と子どもたちの双方に緊張した様子が見られましたが、日を重ねるにつれて、子どもたちから積極的に質問する場面が増えました。継続して関わる中で、自分の力で解ける問題が増えていく様子も見られ、学生にとっても、子どもの成長を間近で感じる貴重な機会となりました。

子どもたちと考える「理想の小学校」

最終日には、玉川村の小学5・6年生とともに、統合小学校に係るワークショップに参加しました。
「私の学校自慢」をテーマに、現在の学校の魅力を発表したほか、「理想の小学校像」についてグループで意見を出し合いました。児童たちは、現在の学校の良さを大切にしながら、より良い学校づくりについて活発に意見を交わし、新しい学校への期待や思いを主体的に表現していました。

大学生も一緒に活動することで、子どもたちが自分の考えを自由に表現し、地域や学校の未来について考える機会となりました。

ワークショップの様子

地域の魅力を知り、自然に触れる

学習支援に加え、玉川村役場への表敬訪問や、地域の施設・自然に触れる活動も行いました。

さるなし

玉川村役場では、須釡村長から「乙な駅たまかわ」「すがまプラザ」「サイクルヴィレッジたまかわ」などの施設整備を通じた観光・スポーツ分野の活性化、移住支援、結婚・子育て支援など、村の地域おこしの取り組みについて説明を受けました。また、玉川村の特産品である「さるなし」についても紹介していただきました。

玉川村到着前には、福島県三春町にあるコミュタン福島を視察し、東日本大震災と福島第一原子力発電所事故の影響について学びました。震災や原発事故の教訓を通して、防災・減災や正確な情報発信の重要性について考える機会となりました。

コミュタン福島視察

さらに、サイクルヴィレッジたまかわではBMX体験を行い、基本的な走行技術を学びました。繰り返し挑戦する中で、技術を身に付ける喜びや、諦めずに挑戦することの大切さを実感しました。

自然の中で過ごす、玉川村での暮らし

学生たちは、活動期間中、玉川村の「たまかわ暮らし体験住宅」で生活しました。

たまかわ暮らし体験住宅、左/外観・右/内部

田んぼや山が広がる風景、風の音や虫の声、夜空に広がる星など、東京とは異なる自然環境を五感で感じる機会となりました。学生の感想からも、自然が身近にあることの大切さや、普段とは異なる環境で生活することの楽しさが伝わってきます。

学生の声

「子どもたちとの関わりを通して、自分自身も成長できた6日間」

教育学部教育学科1年の伊藤暖人さんは、活動を振り返り、子どもたちが少しずつ心を開いてくれたことや、学習支援を通して生まれた交流について、「また次も来てね」と声を掛けてもらったことが心に残っていると話しています。

また、玉川村での生活やBMX体験を通して、地域の人々の温かさや自然の豊かさを実感し、「自分自身の成長にもつながる6日間となった」と振り返っています。

「子ども一人ひとりに寄り添うことの大切さを学んだ」

教育学部教育学科1年の遠藤咲菜さんは、子どもによって理解度や学習の進み方が異なるため、一人ひとりに合わせた教え方の難しさを感じたといいます。その経験から、子どもの反応を見ながら説明の仕方や言葉の選び方を変えること、質問しやすい雰囲気をつくることの大切さを学びました。

ワークショップでは、児童たちが自分の考えを自由に表現する姿に触れ、「子どもたちに教えるだけではなく、子どもたちとの関わりを通して自分自身も学び、共に成長することのできる教員になりたい」と、今後の目標を語っています。

「子どもの成長を見逃さない教育者を目指して」

リベラルアーツ学部リベラルアーツ学科1年の重田海道さんは、5日間連続して同じ子どもたちに関わる中で、前日に学習した内容を翌日には自分で解けるようになった生徒の姿に、継続的な指導の大切さを感じました。

「つまずきを見逃さない」ことに加え、「子どもの成長も見逃さない」ことを大切にしたいと振り返り、子どもが自分の力で学び続けられるよう支えられる教師を目指しています。

地域との連携を通じた学びの充実

今回の活動を通して、学生は児童・生徒一人ひとりに寄り添う指導の重要性や、成長を支える喜びを学びました。また、地域との交流やワークショップへの参加を通じて玉川村への理解を深め、教育実践力の向上につながる貴重な経験を得ることができました。

子どもたちにとっては、大学生との交流を通じて学習への意欲を高めたり、自分たちの学校や地域の未来について考えたりする機会となりました。学生にとっても、教育現場での実践を通して、教えることの難しさと喜びを学ぶとともに、地域の自然や暮らし、人々との交流から多くの気づきを得ることができました。

玉川大学は、今後も玉川村教育委員会との連携のもと、児童・生徒の学びと学生の成長の双方に資する事業として、継続的な実施を目指していきます。

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