メーカーズフロア利用に向けて
一人ひとりが「メーカー」に?!デジタルがものづくりの可能性を大きく広げた
20世紀後半からのデジタル革命は、私たちの暮らしはもちろん、ものづくりの世界を大きく変えました。「頭の中にひらめいたアイデアをすぐにデジタルデータ化し、3D CADなどで設計、3Dプリンターなどを駆使してカタチにする21世紀の〝デジタルものづくり〟の登場です」と話すのは、工学部エンジニアリングデザイン学科の福田靖教授。「従来のアナログものづくりに比べ、コストや時間を大幅に削減でき、消費者のニーズにきめ細かく対応する多品種少量生産にも有利です。また歳月をかけて身につける特殊なものづくりの技術、技能がほとんど不要なので、使い手(ユーザー)が自分の欲しいものを自分自身で創り出す可能性が大きく広がっています」(福田教授)。
樹脂や金属を素材にした3Dプリンターの価格も年々下がっており、将来的には一人ひとりがメーカー(作り手)となる時代がやってくるかもしれません。
エンジニアリングデザイン学科では、1~2年次よりデジタルものづくりの基礎をしっかり身につけるために「導入ゼミ」や「デジタルファブリケーション入門」などの授業を開講。頭の中のアイデアを実際にカタチにするデジタルなものづくりのノウハウを修得していきます。
「一人ひとりの発想をデジタルマシンによってカタチにできるメーカーズフロアは、21世紀にふさわしいものづくり教育を可能にしました。私たちはここで工学部、芸術学部だけでなく全学部の学生が社会の課題解決やイノベーションを起こす何らかのプロトタイプを創り、将来的に起業をする学生が出ることを願っています。もちろん、全学部の叡智を結集したものづくりを志向し、将来的に玉川オリジナルブランド(商品)や21世紀ものづくりを志向する学内ベンチャー企業が誕生することも期待しています」。
2020年、メーカーズフロアで始まった玉川大学のものづくりに関する夢への挑戦。ここから21世紀型ものづくりをリードする多くの若者たちが巣立っていくことでしょう。