「アクア・アグリステーション」で養殖された玉川の丘アワビが、大志満のおせちの食材として出荷されました
2016年6月にアクア・アグリステーションで閉鎖循環式陸上養殖システムによるアワビの養殖の実証研究がスタートしました。今年7月~11月にかけて4回にわたり、2年あまり養殖された「玉川の丘アワビ」約1700個、約90キログラムが、新年のおせち料理として出荷されました。
これはサスティナブルな環境での水産生物資源の生産として、農学部先端食農学科で取り組まれてきた研究です。最先端の水処理技術を活用した内陸部での水産生物資源の養殖は、自然災害の影響もなく、餌で海を汚染するリスクも少ないことから、これまで多くの注目を集めてきました。NHK「探検バクモン」(2017年12月13日放送)にも、未来の農業として紹介されたことも記憶に新しいことと思います。






アワビは高級食材でもありますが、熨斗袋の熨斗(のし)に使用されるなど、日本文化にも深く関わってきました。特に、長生き、不老長寿の象徴として、おせち料理でも縁起の良い食べ物として好まれています。今回出荷された「玉川の丘アワビ」は、加賀料理の大志満(株式会社 大志満)の新年を祝う食材「稚あわびの柔らか煮」として、おせちのお重に華をそえ消費者の手に届けられることになりました。

玉川大学農学部では、社会のニーズに応えていく「玉川スマートアグリ構想」に取り組み、研究・開発だけでなく、食品の加工流通まで視野に入れた6次産業化を大切にしています。LEDによるリーフレタス「夢菜」の生産・販売に続く、事業化への足がかりとして、今後の研究への更なる発展が期待されます。
ぜひ「玉川の丘アワビ」を食して、新年をお迎えください。